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じゆう工作で泣いてしまった女の子の思い出

もうすぐ夏休み。こどもDIY部にも夏の工作のお問い合わせが増えてきております。

毎年夏休みは自由工作の時間枠を増やしているので、いろんなお子さんが参加してくれます。


新しい出会いにワクワクする気持ちもありつつ、気持ちが落ち込むこともあります。


夏休みに工作をして、2学期に学校に持っていく方もいらっしゃるようなのですが、そこに「大人の理想」や「大人の見栄」を持ち込むのは本当にやめていただきたい。

毎年何人かお子さんの作品の出来栄えに不満そうな方がいらっしゃるのですが、いちばんひどかったのは、せっかく作った子どもの作品を上から塗りつぶしてしまった方でした。


その子は年齢の割には丁寧な仕事ができる子でしたが、それでも大人のようにはうまくできなかったのが気に入らなかった様子で、お子さんが泣いて「お母さんやめて」と懇願しても手を止めることはなく、そのお母さんは一色に塗りつぶしてしまい、私も一緒に泣きたい気持ちになりました。



毎年夏休み前になると、その女の子のことを思い出して、今年はこんな悲しいことが起きないようにしたいなあ、といろんな工夫をしてきました。今年はブログに書くことにしました。



自由研究・自由工作とはなにか

1940年代に教科の学びを生活に活かす宿題として「自由研究」「工作」が徐々に広がり、1960年代以降「科学技術立国」の意識の高まりから、観察・調査・製作の宿題が定番化し、各家庭で自由工作が一大行事のように扱われるようになりました。メーカーなどが工作キットを発売し、すごいキットを使うとすごい工作ができる合戦に発展。

学校によっては工作キットの利用を禁止したり、じゆう工作そのものを宿題ではなくしたりして現在に至っています。


こどもDIY部では、自由工作や自由研究は「創意工夫」「自主的な探究心」が大事にされ、子どもの学びの象徴であってほしいと考えます。

どこかいびつだけどアイデアをどんどん形にしていく楽しさ、途中でやり方を変えることもあるし、思うようにいかなくてやり直したり。そうした試行錯誤の一つひとつこそが、子どもにとって経験だと考えています。


美しく完成度の高い作品を求める方は、工作キットを利用したり、ワークショップを利用するのがいいです。これらの商品は、大人が事前に作りやすく完成度が高くなるように設計しているから失敗が少ないです。


名もなき自由工作
名もなき自由工作


こどもが作った作品が理解できない時の声の掛け方

自由につくることの意義をわかっている場合でも実際に出来上がった作品をみて、どう声をかけたらいいのかわからない人もいることでしょう。

小さなお子さんの場合は「何を作ったの?」という質問に対する答えを持っていないこともあるので、ディテールに踏み込んで小さな質問をたくさんしてみてください。


「お気に入りはどこ?」

「難しかったところはどこ?」

「楽しかったところはどこ?」

「作っている時はどんな気持ちだった?」

「次はどうしたい?」


ただ質問をするというよりは、「自分でもやったことのない新しいことに挑戦した我が子にヒーローインタビューしている」ような気持ちで質問を考えると、いろんなフレーズが思い浮かびますよ。


大人から見ると小さなことでも、子どもにとっては初めての新鮮な体験かもしれません。

あの女の子のような悲しい思いをする子がいなくなりますように。

親子で楽しく夏の学びを楽しんでくださいね。


#自由工作 何を作る?

#工作 苦手

#子ども 工作 上手くできない

#工作 親が手伝うべき?

#工作 やる気を引き出す







 
 
 

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