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なぜ親はうざがられるのか?本当に必要なのは"教えない勇気"

「ここは赤色にしたら?」

「もっと線が太い方が良くない?」

「いろんな形を書いていいんだよ」

「好きにしていいんだよ」


親の絶え間ないメッセージにとうとう泣き出した子がいました。

親は良かれと思って言っている。

でもこどもにはその気持ちが伝わらない切ない時間。

親子で工作しているとかなり頻繁に出会うシーンです。


子どもたちにとって本当に必要なのは、「正解を教えてくれる先生」ではありません。





こどもDIY部」が目指しているのは、子どもたちが自分の手で作ることが当たり前の世界を作ること。


だから、ここには"教える先生"はいないのです。

子どもたちは、材料を前に考え、自分なりに試し、失敗し、また工夫して……を繰り返します。この「試行錯誤」のプロセスこそが、現代の子どもたちに必要な力を育てると、さまざまな研究が示しています。




たとえば、スタンフォード大学のキャロル・S・ドゥエック教授は「成長マインドセット理論(Growth Mindset)」で、失敗を恐れず挑戦する経験が、子どもの自己効力感(self-efficacy)や学びへのモチベーションを高めると指摘しています。


また、ハーバード大学のプロジェクト・ゼロ(Project Zero)の研究でも、自分で考え試すことが、創造性と問題解決力を飛躍的に伸ばすことがわかっています。


大人が「答え」を与え続けるよりも、子どもが自ら悩み、試し、工夫する時間が圧倒的に重要なのです。

私たち大人の役割は、先回りして助けることではありません。子どもたちが「うまくいかない」「どうしよう」と思ったときに、静かに見守り、必要なときだけほんの少し背中を押してあげること。そうすることで、子どもたちは自分の内側にある力を引き出していきます。


先日も男の子がビー玉コースターを作りはじめました。

こういう工作は他の子も興味津々なので、自然とみんなが集まってきます。

「この穴に落ちないようにするにはどうしたらいい?」

「もっと曲がるコースをつけようよ」

遊んでいるのか作っているのか微妙ですが(笑)こうした子ども同士のやりとりから自然にあそびが発生したり、想像していなかった工作に発展することがよくあります。

冒頭の親子の場合、お子さんに試行錯誤の時間を十分に与えられていないことが問題なのです。


脳科学の研究では、「自分の力でできた!」という達成体験は、ドーパミン分泌を促し、次の挑戦への意欲を引き出すことがわかっています。つまり、一度「成功体験」を積むと、子どもたちは自然と「もっとやってみたい」という好奇心に火がつくのです。

AIや情報の海に囲まれた時代に必要なのは、「知識」ではなく「創り出す力」。

私たちはこれからも、子どもたちが自由に試行錯誤し、失敗も成功もすべて味わい尽くせる場を、大切に育んでいきます。


お子さんになにか言いたくなったら一度ぐっと耐えてみてね。

それを言わなくても、こどもは困らないことがわかると、自然に言わなくても大丈夫になりますよ。


 
 
 

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