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こどもをめぐる冒険①~道はなぜ道になったのか

小4~中学生対象に1年間かけて、2022年春に開催する「こどものまち」のまち設計をする「こねくりケンチク研究所」を2021年5月22日はじめました。

初日のテーマは「まちのオモシロ成分表をつくろう」ということで、面白いなと思った風景を写真に撮ってきてもらうというもの。6人の子ども達が集めてきた「なにか気になるもの」を深読みしていくとすごくおもしろかったので勝手にポイントにわけて深読みしてみたいと思います。


 「 道(みち)」

普段何気なく歩く「道」ですが、意識して「道」という文字をよく見ると「なぜ首…?」「首が進む(しんにょう)」のが「道」だと?

成り立ちは諸説あるようですが、「生首をひきずってお祓いをしていた風習があったから」とか「隣の部族に挨拶に行くときに生首を持っていったから」「占領した土地に新しい道を作るときに生首を持って行った」といった説があるようです。つまり首を運ぶ動線だから「道」って・・・コワ。

首には鎮魂とか祈祷的な意味合いがあったんですね。


日本ではいつごろから道を計画的に作り始めたんでしょう。どうやら奈良~平安時代あたりに全国を整備された「古代道路」だとか。京都奈良が中心地だった当時、山形あたりまで道路がちゃんと通っていたことにびっくり。九州は発達してるけど四国は都に近いのになぜ道路網がない…?といろんな疑問が湧いてきます(歴史弱者すぎて知らないことだらけですみません)


「地図とデザインとか」さんのTwitterから引用


ほんの100年前までは歩く人や馬などが利用していたわけですが、ご存じの通り今は車がメインになりました。

昔は「首が通るための道」だったのが今は「車のための道」という変化が面白いですね。


さてこども達がまちを歩いて撮ってきた画像にも「道」がいくつかあって、その視点に古代から脈々と続く伝統のようなものがDNAのように根付いているように感じました。



メインストリートというよりは細い路地には、古いレンガの壁にツタが這っています。奥の方に行くと道幅が狭くなっています。



こちらは明らかに狭い、しかもくねくね折れ曲がっています。



なんなら道の真ん中に電柱ドン!



この3枚の写真に共通しているのは、現代は「車のための道になった」けどまだまだ生首のための道が混在しているカオスみたいな場所が実はあちこちに残っていること。


「道路の幅は4m」と聞いたことがあると思うんですが、これが法律で決まったのは昭和25年。なんとたった70年ほど前のこと。しかも法律で決まった途端、さあすべての道を4mに変えましょう!ということはできないので、計画的に作る大きな道路以外は「家を新築したい時は4m以上の幅の道路に2m以上くっついている場所に建ててね」という法律を作って、私有地の一部を道路として提供するということをやってます。


つまり必要がなければ4m幅にしなくてもいいので、一本の道なのに幅が広くなったり狭くなったりするという、なんともオモシロイ場所が生まれていたりします。


こどもたちと作るまちにもこのカオスな感じを再現できたら面白そうですね。生首は引きずりたくないですが。。。



 








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