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親子でちょこっと離島で暮らしてみた話・その後。

「うちの息子このままで大丈夫なんだろうか?」

と最初に思ったのが4年ほど前。その時にやった事というのが、近い将来どうなるんだ?という手がかりを探るため、そこそこの社会的ポジションや収入を得ているであろう成人男性を捕まえては「何歳ぐらいから勉強や将来のことを考え始めたか?」をインタビューすること。

上3人の女子の子育てでは全くそんな心配はなかったけども、男の子の考えていることはさっぱりわからない。ならば意思疎通のできる昔の少年に聞くのが早いと考えたわけ。

結果は…早くて中2〜3の高校受験を意識する頃、標準が高校2〜3年、遅いと就活で(いや働きながら?)やっと自分の人生どうする?を考えてきたことが分かってきた。そしてその後活躍するかどうかは学業優秀かよりも運とコミュ力と努力だなと思った。

バブル弾けた直後の苦しい時代に生きてきた人たちと比べたら、息子が目覚めるのはもっと先になるだろう、と腹をくくった。今のうちに視野を広げておきたいと思ったのは、こんなふうに腹を括ったからである。

目覚めるのが何歳だろうと、こちらとしては自立してもらわないと困る。自立してから目覚めたっていい。だからいろんな仕事をしている大人に会いに行くことはマイナスにはならない。むしろ親としてできることをそれ以外思いつかなかった。




一方でこの頃から不登校が「かっこいい化」され始めていて、ギフテッド教育みたいな特別に優秀な子にばかりスポットが当たっている記事を見かけるようになった。 「さーせん、うちの息子不登校だけど秀でた才能がある訳でもなければ、何かにすごくのめり込んでる訳でもないんですよ。勉強嫌いで、やる気がなくて、ずっと家でゴロゴロしてるだけなんですよ。」とやさぐれた気持ちになっていた。

確かにギフテッドのような優秀な子は日本の明るい未来のために必要だと思う。でもそんな子は一握りで、我が子が不登校になって悩んでいる大半の親にとっては全然関係のない世界の話なのに、「不登校は既存の学校制度に物申しているようでかっこいい」なんて煽るような記事や教育関係者には当時恨みしか感じなかった。 うちの子はギフテッドではないどころか、同年代の子と比べても運動も勉強もできないし、いじめられるし不登校だし。

でも親として彼を愛してるし、成長と共に変わっていくのだから、最大の理解者として彼の良さを大切にしたいんだよ。なんか文句ある?って。

こうして東京にいることにすごく息苦しくなって、一ヶ月という短い期間だけど島留学体験に。




沖永良部で過ごした時間は、何者でもない娘3、息子、私にとってもかけがえのない経験になった。



「大自然以外に何にもない」ので小さな面白いことを探してやってみる日々はとても刺激的だったし、買い物に連れて行ってもらったり、お出かけに誘ってもらったり、農業体験させてもらったりと、


人との繋がりがないと食べるものも手に入れられない環境で、他人様の好意に甘えきって生きる体験ができた。

これは東京で他人に迷惑をかけないことを良しとする文化圏では得難い体験だ。



ただ如何せん沖永良部は遠い。そうそう気軽には行けない。



 

そんな時に瀬戸内海の小豆島とのご縁が生まれたとこはラッキーだった。


成田から高松空港へLCCで平日だと5000円以下で行ける。そこからフェリー(大人700円)で1時間で小豆島に着く。


案外安く、そして遠くに行けるというのがかなり魅力的だった。



そうだ小豆島に行こう。

今回の旅はプライベートではなくサマーキャンプとして仕事化してみた。

年齢も育った環境も学校も違う、子どもと大人がごちゃ混ぜになれてる場にしたい。同じような思いを持っている人と繋がりたい。東京から遠く離れた場所に心の拠り所になるサードプレイスができたら、すごく気持ちが楽になる。何かあったらあそこにいけばいいと思えるような場所を作る。

 

そうそう、15歳の少年カフカの家出からストーリーが始まる村上春樹の小説「海辺のカフカ」は高松が舞台だ。


もちろん普通に釣りが好き、海で過ごしたい、SUPやりたい、脱出島みたいにイカダ作ってみたい、みたいな子も大歓迎。


いやむしろそういう子もいて欲しい。



いろんな子が混じってた方が絶対に面白い。学校や家族という人間関係から解放されて、そこに集まった人間でただただ無邪気に暮らす時間。

そう確信して4月の中旬。駆け足でしたが下見のために小豆島へ。 打ち合わせと顔合わせで移動が多い中、束の間のゆったりした時間はやっぱり海で過ごす時間。

こんな景色をみんなで見ることを楽しみに。

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